摘要

東アジアの秩序において、「正統性」を非常に重視されている。「朝貢」という外交的儀礼は朝貢する側のされる側に対する「従属」を確認するものである。中国は王朝が変わるたび、周辺の国と朝貢冊封関係を築くことを通じて、自分の「正統性」を認めてもらう。周辺の国も冊封を受けることによって、自身の「正統性」を確認してもらうことができる。琉球は中日間の小さな島国として、自分の存在価値を見つけて、それを徹底的に実行することによって、明の援助と優遇政策を受け、日本から相対的独立を保っていた。本論文は明時代琉球の朝貢事情とその役割について述べたいと思う。